2011年Jリーグ開幕したというので

とりあえず何か書き出してみるべかな、というような。
と言ってもあれです、今日は一日忙しくて、各所の開幕戦はほとんど見られなかったっす。明日も多分、見られないと思われます。
あ、トヨタと日産の試合は少し見ました。ええ。日産、意外と良いじゃない、ぐらいの感想です。最後に引き分けだったみたいですけど。

そのようなわけで、ヴェルディに関する個人的な展望というか、「このへんどうでしょう」ぐらいの感じを、ここまでの練習とかTMとか見た感想として残しておいて、シーズン終わってから自分の眼力のなさを恥じるという恒例の行事に移りたいと思います。

・全体的に
ここに来て主力にちょっと怪我人が出ている模様で、そこが最大の懸念材料。ただ選手層の積み増しがあった分、昨年と比較しても大きなダウングレードは心配しなくて良さそうかな、というのはポジティブなところ。序盤戦に我慢して取りこぼさないという辺りは求められると思うけれどもね。
ディフェンス陣は昨年から大きく変更がない分、計算は立つ。アタック陣も今年の中核になるであろう、平本、河野、マラニョンのセットが良い状態でシーズンに入れそうなので、まあ後は頑張って結果出してください、ぐらい。この3人で35点ぐらい計算できたら、昇格ラインに乗ると思うのだけどね。
何か巷ではバランス悪いとか、あんまり評価の高くないような補強方針に思われてるみたいなんですけど、個人的には割と納得感があるんだけど。少数派かも?
前提として、昨年の問題は決定的に得点力がなかった事。昇格を狙うのであれば、どう計算してもあと15得点、できれば20得点の上積みは必要で、そうなると、競争させながらアタッカーのバリエーションを増やす事が最もプライオリティが高くて当然だろう、と思ってたわけで。昨年、結果として誰も河野と平本のポジションを脅かせなかった、というのは「非常に大きな問題だ」と僕は捉えてるので。そこは絶対に適度な競争が必要。
ボランチについて触れると、チームの「下限」を決めるにはボランチの質が必要だけど、同時に「上限」も決めてしまうことがある。晃誠がいたことでむしろチームの得点力が低かったのかも知れないなんてな逆算的な思考というか検証はあってもいいぜ、という逆張りな言い方も出来る。もちろんデカイ穴が開いたのは間違いないけど、同じ形の何かを持ってきて埋めるよりは、形を変えてチームが伸びる埋め方を模索するのも補強のありようだろうと。
なので、しっかりと準備期間を持った上でアタッカーに重点を置いた補強方針を採った、というのは割とポジティブに捉えて良いと思っている。

・新加入選手について
今のところ、深津の評価がだいぶ上がってきている模様。見た範囲で人に対して強い、前に強い、というタイプなのは分かる。そこはとても良い。問題は受けた時、早い判断が必要な時に少し雑というか、慌てたプレーが出やすいのが難点かな、と。ただ深津が戦力になってくると選手層という面でも戦術面でもバリエーションが出るので頑張って頂きたく。
森は能力的に十分なので、コンディション面だけの問題。起用法はシーズン通して多少の変更がありそうな気配はする。
市川と平繁については技術的にもしっかりしてるし、スピード上げた中でも質の高いプレーが出来てるけれども、スペシャルな何かがあるようにはまだ思えないので、アポジらの起用法との兼ね合いは出そう。
マラニョンはコンディションも上げてきているし、まずまずフィットしてきているので、最初は多少もたつく感じがあるだろうけれども、ケガなくシーズンを過ごしてもらえれば十分に成果は期待できそう。
喜山とキムはまだ若手と競ってる状態かな。

・ボランチユニット
まあ今シーズン、晃誠が抜けた事で一番の懸念材料がここになるんだろうけれども。佐伯もちょっと怪我持ちなので、通年での計算がしづらいのは苦しいところ。
話題になってるのは飯尾の起用だけれども、むしろ菊岡もボランチに起用している点についてももっと注目が必要だろうし、評価や判断はシーズンの中で明らかになっていくのかなぁ、と。
飯尾のボランチについては、ここまでのところ「それほど悪くないかな」とは思っていて。何と言うか、晃誠が抜けたからには「晃誠の代わり」を探すのはほとんど意味がないというか、晃誠のプレーは彼にしか出来ないものだし、仮に彼よりレベルの高い選手をそこに据えたとしても、要はチーム全体をそこにフィットさせていく作業が必要になってくるので、そういう意味では必ずしも短期的には戦力アップにつながらない可能性もあるだろうし、もっと言えば「似たタイプ」の劣化バージョンを据えても、それはチームの戦力の絶対値を下げる事になりかねないよと。であれば、少し「味付け」の違う組み合わせで、かつチーム全体の事を良く分かっている選手を起用するというのは、短期間で纏め上げるという意味でも、それほどおかしな判断にも思えない。
飯尾がボランチに向いてるかどうかはともかく、彼の良さはプレッシャーがかかった状態でもボールをしっかり保持して前を向ける事、左右両足で質の良いキックを持っていること、機動力があり、かつ重心が低く、コンタクト負けしにく守備ができること、声で周囲を動かせること、パスを前線に「付ける」ときに、自分のフィニッシュまでイメージできてること、という辺り。むしろそういう良さを彼自身がどう生かすか、また周りが生かしてあげるか、というのはチームの成長と考えれば、ひとつの見所であろうと。
また菊岡は「パサー」的なイメージは強いけれど、個人的には飯尾よりもさらにアタッカー向きの選手なのかな、と思っていたり。というか、飯尾よりも躊躇なく「リスクの高いプレー」が出来るな、と思っていて、それは菊岡の長所でもあるし、同時に欠点にもなり得ると。だから菊岡の方が、むしろボランチに下がったときに、自分なりのバランス感覚という点では苦労するかも知れないな、と思っている。飯尾ほどのスピード感はないけれど、飯尾よりもパスの種類や質では良いものを出せているので、そこら辺の兼ね合いかな、と。
で、この2人でドイスボランチを組むというのは、今のところ十分にありうる模様。ただしボランチに起用できそうな選手は他にも複数いるし、シーズン通して戦う中で伸びてくる選手がいれば競争になってくるだろうけどね。

・戦術的なバリエーション
深津が計算できるようになった事で富澤をアンカーに置くプランもある模様。こちらは4-3-3ないし中盤をダイヤモンド型とした4-4-2という形で想定しているのだろうけれど、これは守備的布陣というよりむしろセットプレーの高さまで考慮に入れた上での攻撃的なオプションのようにも思える。サイドバックに高橋を起用すれば平本を加え4~5人で高さを出せるし。ちょっとプライオリティまでは分からない、というのは、この布陣だとやや前後に分断しやすいのではないか、という懸念があるからで、監督の判断を見たいところかなぁ。
前線の組み合わせは増えたし、1、2、3トップいずれの形でもそれなりには戦えそう。ただ、マラニョンが動きやすい形を優先して考えてあげた方が良いのかも。平本はそれなりに周囲に合わせてプレーできるしね。むしろ2列目との組み合わせが重要って事になるか。

・ルーキーとか若手とか
ノビノビやっててよろしいな、と思っているが、特に高橋の積極性が目を引いてる。昨年は本人としても不本意なところがあったんだろうし、監督にもだいぶ怒られているようで、目の色が違う感じ。飛躍のシーズンになってくれると良いけどね。ポジション争いで苦しくなった和田が元気ないかなーとか思っているが、ここが踏ん張りどころだよ。
成立学園から加入の竹中は、サイズ、強さ、柔らかさといった素材の部分は良い。プロのスピードに慣れるのが先決だろうけど。
キローラン兄弟も、やはり長くクラブにいて離れしており、物怖じしてないし、良く声が出てる。まだまだだけど、大器ではある。
国士舘から加入の新井は、ハッキリ言ってだいぶ雑だが、素材としては非常に面白い。シーズン中にベンチ入りはありそうだな、と。

・個人的に注目
まず井上平。勝負のシーズンだと言うのは本人も分かってるだろうし、意識も高い。それを結果に結びつけるのは楽な話じゃないけど、それを嫌というほど味わった昨シーズンを糧とできるかどうか。
次に小林祐希。もちろん、ポジション取るのは楽な話じゃないし、起用法もまだ見えてない。ポテンシャルはあるが、それだけで終わった選手も山ほど見てきた。来年があると思わず、毎日を大事に、1つのチャンスにしがみつく気持ちを見せるかどうか。
そして高木善朗。チームの軸として期待されるシーズン。もちろん、相手からのマークも厳しくなるし、思い通りにいかない場面も増えるだろう。ある意味で兄が同チームにいたことで楽をさせてもらってた部分もある。色々なストレスと向き合うシーズンになるだろうけれど、そこを乗り越えられるかどうか。
それから河野広貴。まあ、出せるものを全部出せ、出し惜しみすんな、という感じ。賢く、かつアグレッシブに戦う事を求められる。
最後に喜山康平。小学生時代からずっと注目してきた選手だけに、ここはもう、単純な期待。がんばれ。とりあえず結果出せ。

大体、そのぐらい。
今年も頑張りましょう。

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2018年11月

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