シーズンの終わり。

今季のウチを象徴するような」そういうゲームだったな、という感想を、試合後に幾人もの口から聞きました。多分、実感としてはみなそういう部分があり、最後までもどかしさを拭えないシーズンだったなと、それは率直に思います。

しばらくツイッターばっかりしてて放置状態でしたが、さすがにシーズン終わったんだから何か書こうと思ったんですが、んー、と考えてしまうのは。

単純に何を指標とすべきか、という事なんですよね。
まあ、それでもいくつか。

昨年と同じ5位という結果。勝ち点もほぼ同数。昇格ラインとの勝ち点差も一緒。チームの結果だけをストレートに見れば「停滞」あるいは「伸び悩み」とするべきなのかな、とは思います。内容として得点数は大きく増えた一方で、失点も多い。昇格チーム以上の得点を稼ぎながら、その倍近い失点を喫していることが上に昇っていけなかった大きな要因ではあるし、個別に振り返ってみれば、勝ち点3を1にしてしまったゲーム、あるいは勝ち点1を0にしてしまったゲームが多かったという心象もあって、「接戦に弱い」というイメージを最後まで引きずってしまったなと。

そうなった要因に、守備ラインのバランス感、特にサイドバックの前のスペースの使われ方、ボランチ・センターバックが下がりながらの守備対応で距離感が整わず、「出入り」が多すぎた印象で、言い方を変えると「ボールに対して頑張りすぎる」点。結果的にセカンドアクションを起こしている「人に対して」少しルーズな対応になる感じはずっとあったな、と。ゴールキーパーとの関係性の問題でもあったし、サイドハーフの守備負担をどこまで必要とするか、という点もあった。そこはもうちょっと細やかなグループ戦術の整理が必要だったのではと思うし、そして個々のところで露骨なミスが出れば「集中力の問題だ」と帰結して良いのか、という疑問点もありました。

そこを踏まえて川勝監督の評価、という部分になるわけですけど。

「こんなもんだろう」という以上のものもないというか。スペシャルな監督ではないと分かっている上で、どのように評価を求めていくか、というのは、フロントの判断になると思います。

若手を使った。それは良い。戦術面、采配面での手の遅さも、ひとつの手法として捉えれば、それはそれで良い。ただ結果は結果として「誰が」評価するのか、という部分がちょっとクラブとして曖昧な感じは否めない。来季も継続してやるというのはいいのですけれども、どの部分に評価の基準を置くか、というのは、クラブとして明瞭であって欲しいと。

ただ一方で、このクラブで監督として3年間やり通したはこの20年で1人もいないわけで、その部分で「何が成し遂げられるか」というのは単純に興味があります。今年、ヴェルディよりも上位で終わったチームの監督のここまでの履歴を考えても。

攻撃面では阿部のブレイクとかポジティブな要素はありました。バリエーションを持った厚みのある攻撃も、試合によっては出来ていたし、「おお」と思わせる局面も少なからずあって、そこは純粋に楽しませてもらいました。

しかしこれをどう継続するか、あるいはどのように質を上げていくか、という先々の事はまだ十分に見えているとは言いがたく、例えばアポジや巻を投入しての終盤戦は、また違ったイメージで戦っていたようにも思うわけで。むしろこっちの方が不安材料ではあると。


なぜなら、という事。

要するに来季の戦力をどの程度維持できるかは不明瞭なわけで、これはもうどうしようもない。攻撃は水物ですが、個人の能力でざっくり決まってしまう部分もあって、そういう選手はどこでも欲しがるわけです。まして核になっていた選手が流出しようとも止めようがない現状では、致し方のない部分だと。

プロ選手の評価は端的に年俸ですから、チームがそれ以外の部分でそれ以上のプライオリティを示せなければ慰留は難しい。そこで今年の成績だとかが響いてくることになるんだよね、というのは当然の事。

ただ悪いこととも言いがたいというのは、「評価されたい」という野心に乏しい選手ばかりでは、チームを向上させられない、というのもあると思うんですよね。チーム愛は嬉しいし、サポーターもそれを支持するけれど、そこで単にチームに「居場所」を求めてしまうようなレベルでは困るのだ、というのも、やはり必要な見方だろうと。厳しいけれども。プロなんですし。


具体的な評価は置くとして、来季に向かうにあたって、野心を持って挑んで欲しいわけです。

本気度を見たいと。

何か「進歩している」部分を見せて欲しいと。


例えば今シーズンの最初の方、僕は小林祐希のプレーをさっぱり評価していなくて、「このレベルのプレーしか出来てない若僧にチームの中心を任せておいて、昇格しようとかおこがましい」と割と本気で思ってたわけです。ポテンシャルはある。そんな事は十分に分かってる。問題はそれを「出せていない」事で、そういう評価基準で良いのか、という疑問があったんですね。だけど、彼は本当に徐々にですが、持ってるものを出せるようになってきた。僅かずつですけど、出来ることが増えてきたと。「あ、こういう成長もあるのね」と分かりやすく思ったわけです。ま、彼が来季も残ってるかどうかは分かりませんけど、まだこういうプレイヤーを輩出できるだけのものがこのクラブに内在してるんだ、と思えた事は救いでした。

もう一方で主力の中にも「正直な所、もうヴェルディを出て、外でプレーした方が伸びるんじゃないのかしら」と思ってしまう選手もいました。良い選手だし、チームとしては必要であっても、それが本人の野心を押さえつけ、現状維持の言い訳にされてしまっては困るな、と。だったら思い切って出しても良い。外で暴れて、いつかまた帰りたいと思ってくれてれば良いと。そんな風に思ってみたりね。

上に昇っていくために何が必要か、クラブとしても選手としても、厳しく自己評価して欲しいよな、と思うんですね。


クラブも十分なフォローが出来たかを問われなきゃいけない。

グラウンド環境の問題もそうですよね。エキップメントもそう。常駐のメディカルスタッフがいないのにトレーナーが2人体制で、それで怪我人が続出してるようでは端的にクラブの責任問題だし、会社の「資産」としての選手の価値を守り高めるための努力はもっとしてもらわなければ困ると思うのです。選手や監督に結果を求める以上、クラブフロントはそれに十分な支援を行う責任があるのは当然で、来季はそこをもっと厳しく見られるようになると思います。

「お金がないから仕方ない」ではなく、限られたリソースをどのように配分するか、昨今言われるところの「選択と集中」が十分であったのか、問い直されるシーズンであったと思うし、来季の教訓にして頂きたいと思います。


とにかくまあ、終わりました。今シーズンも。

オフも色々あるでしょう。大変な事も理不尽な事もあるでしょう。

でも来年がある、と思えるだけマシだと思って、また頑張るというのも人のありようだと思います。

ただ現状に満足していないのだ、というメッセージをより強く、クラブからもチームからも出てくる事を期待して、今シーズンのまとめとしたいと思います。

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